SP十段に受かったのでその経緯や練習内容、気付いたこととかを書く



CBではBroken Swordに敗れましたが、reunionに変わった(戻ったと言うべきでしょうか)Rootageにて受かりました。このピンボケ具合から、よほど嬉しかったことが垣間見えると思います(

どちらが楽かーーというよりも、ラストの物量責めのBroken Sword、高速階段のreunionでどちらが出来そうかという話で、単純に僕は物量が苦手で階段の方が比較的出来たから受かれたということになります。

そんなわけで、九段になってからしてきたことを書いていきます。十段になる前は自分自身、そりゃもう練習法とか体験談をggったりしていたので、その資料の一つとして捉えてもらえたら嬉しい次第です。

また、これらは自分の場合です。目的と環境が変われば、やり方はまた変わってくることは必然なので、参考程度に留めることを推奨します。

○前提として

元々ドラムマニアをメインでBEMANIシリーズに触れていて、初めて九段に受かったのはRAの時。それからSPADAからDPをメインにやるようになったものの、CBが稼働しても、現状維持のためのプレイしかしていませんでした(ステップアップのクプロだけは欲しかったので、それを攻略するのに毎作SPだけでも約30〜50クレほどでした)。なので、実際に上達に向けて練習した期間は約10カ月ほどということになります。

その練習頻度としてはACが週1日5クレほど、そしてCSを導入した3カ月間は、一時間ほどプレイすることを2日に一回ぐらいで継続していました。腱鞘炎の恐れから、手に異常が見られたらすぐに止めたりしてたので、長時間のプレイは全くもってしませんでした。

そんなスローペースだったので、もっと密に練習できる方は自分のおよそ半分、もしくはそれ以上に短縮された時間で受かるのではないかと思います。

○九段に受かったときと十段に受かったときの差はどのくらいのものか

一番の違いは譜面の認識力だと思います。九段だと☆12に手が出ないことがほとんどで、それは譜面の認識力が圧倒的に足りていないからです。寧ろ☆11の物量譜面すら見切れないものが多々あるように思えます。

手が動くか動かないかに関しては僕自身としてはあまり変化がなくて、運指も1048式と3:5半固定の二つのみで運用していました。やはり認識がある上で指も動く、ということになるので、☆12相応の物量を見切れるようにすることがまず一番先決なように思えます。

あとはDPをやっていたことにより、右手小指を使えたこと、鍵盤片手処理がある程度出来るので、そこだけは他の方よりも有利な点かなとも思いますが、あまり多用することはないので、出来るようにする必要はないと思います。あくまでも運指における引き出しの一つという認識でいいかと。

○練習中に意識したこととか

意識したこととしてはーー


  • ACでプレイする度にその都度目標を決める
  • 自分の得意譜面、苦手譜面を常に把握すること
  • 初見は必ず正規譜面でプレイ
  • ライバルに適用するロボライバルは自分よりも上段位(ここでは十段と中伝)の平均を設定
  • BMSをどう取り入れるか(僕はやりませんでした)


の以上です。BMSをやらなかった理由としては判定の有効範囲にあります。アリーナモードが追加された前作からスコアをより高く目指すことにしたので、PGの判定がACとの差違に困ることのないようにしたため(同じ判定のものが出てきたとしても、リコメンドやネット対応による環境の同一性を求めるか否かなど、新たな問題が別のところで生まれそうな気がします)です。キーボードプレイの時に書きましたが、確かに認識力はつくと思いますが、目的はスコアを出せるようにすることなので、今回は除外しています。現に僕は十段にもなれているので、そこは環境と目的にもよるんじゃないかと。

なので、上手くなる(スコアを上げる)ためにPCでやるならINFをやるのがいいんじゃないかと思います。自分はまだ未導入ですが、CS EMPで物足りなくなってきたら始めようとは思っています。BMSも何やかんや、認識力に不満を持ち始めたらやり始めるつもりでもあります。

○初見を正規譜面でやる理由

ランダムを使うことにより上手くなることは確かにそうです。普段押しにくい配置を変えて、押しやすくなることもあれば、逆に押しにくい配置になれば、それはそれで捌けるようにする練習にもなります。

ただ、イチロー選手が以前「筋トレの回数を報告する人」に対する苦言の中で「筋トレは回数をこなすことが目的ではないでしょう?」という言葉を思い出しました(この内容は何かの書籍だったかもしれないです。思い出そうとggってみましたが、ダルビッシュとの件や、ストレッチに対する記事ばかりが出てきて見つけることが出来ませんでした。唯一2013年あたりに大型掲示板のタイトルでそれに近い関連性の記事を見掛けたので、その時期のものかもしれません)。

ようは、何故ランダムをかけてプレイしたのか?と、自分で考えた上でプレイするのが大切です。


例えば前作Fervidexをプレイした時の話ですが、クリアすることが目的であった際、
僕はミラーを選びました。当時の自分ではラストの1軸押しを処理出来ないので、ミラーをかけて7軸にしてしまおうという判断からです。今なら処理出来そうなのでランダムを選ぶかもしれません。

こうやって自分で考えて選択することが大切だと思います。前作アリーナモードでB3にいたとき、なんてことはない譜面で自分に負けてしまう中伝の方たちがいましたが、恐らくそれもランダムを常備した故に負けてしまったのだろうなと思われることが度々ありました。

○☆11の色んな譜面に触れる

☆11辺りのレベルに触れられる(クリア出来る)ようになったら世界が広がった気がして、すごく楽しくなりました。その中でも苦手でクリア出来なくて苦戦したり、逆に得意だった故に難付けを容易く出来た曲があったりと、非常にまばらでもありました。

そんな☆11譜面は自分の得意な譜面を把握するのにとても適していると感じます。ちなみに自分はnaughty girl@Queen's Palaceや灼熱pt.2灰といった皿譜面が特に得意だということを、白ランプがついたり上段位の平均値よりずば抜けていることで気付きました。☆12では焱影をクリア、199024club Re: BounceKillerやWatch Out Pt.2を緑ランプならつけることが出来たので、やっぱり皿譜面は得意かもしれません。

また、ロボライバルを使った理由は上記にも書きましたが、自分の得意を上段位の平均値と比べることによって、得意が否かを可視化するためでした。

また、平均値が参考になるのは九段からです。皆伝レベルの方が八段で止めていることが多々あるため数字が全くもって有効性を持たないからです。

○苦手譜面を把握し、一つ一つ苦手を潰していった

僕自身、苦手譜面は基本的に鍵盤でした。特に軸押しを絡めた同時押しが苦手で、waxing and wandingやTime to Airがラストにはゲージがスッカラカンになるぐらい大の苦手でした。(waxing and wandingに至っては普通の同時押しすら押せない始末でした)

また、二重乱打も全く見切れず、どうしたら見切れるかというのを調べてみると、横認識という用語をそこではじめて知りました。

ここで判明したのですが、ドラムマニアメインだとこの横認識というものがないことに気付きました。ドラムではどうやっても同時押しは4つまで(実際認識の仕方では足のノーツを見なかったり、左足を自動化したりするので大抵同時押しというものは3つか2つかもしれません)なのと、例えばタイピのような譜面になると完全に縦認識です。ギタフリも縦認識の連続ですし、自分がトリルも比較的得意だったのはそこが理由でもありそうです。

そもそも八段になるまでお世話になったAA(H)ですらたまに死にかけたり、3y3s(H)やGo beyond!(H)も難付け出来ずに悩んでいたので、☆10でも自分の練習に必要そうな曲もプレイしました。

順番としてはーー
  1. AA(H)乱、V2(H)乱などで単発乱打や自分に足りない要素を見つけ、それらに慣れる
  2. 1と並行しつつ、quasar(A)易、普、難とランプ更新しながら☆11をとにかく触り始める
  3. quasar(A)乱難でクリアを目指しつつ、BPを減らしながら苦手譜面も練習し、☆12にも触れ始める
  4. 家ではAA(A)乱をプレイしBPを減らす(最高BP112まで減らせました)
quasarを出来るようになってから☆11の物量譜面にもある程度見えるようになっていました。また3での苦手譜面は自分の場合は特に軸押し譜面だったので、その辺りでTime to Airを難付け、その後乱でクリアを目指しつつBPを出来るだけ減らす練習をしていました。これが出来るようになった頃には☆12の下位曲もちらほら手を出せるようになっていました。

また物量はBMSを除いた家での練習だとAA(A)の乱を使うぐらいしか思い浮かびませんでした。最終的に十段受かった段階でEASY逆ボという悔しい結果でしたが、クリア出来ないこともない状態まで上り詰めることが出来ましたし、鍵盤が苦手な自分にしては上出来のように思えます。

階段に関しては初見正規譜面で触れているので必然的に触ることが多かったため、特にそのための練習はしませんでした。元々ピアノでスケール練習などしていたので、親指を潜り込ませる1212134といった動きも得意だったりします。DPで使う基本なので、覚えていて損は全くないと思います。


また、自分が横認識と認識出来た瞬間はgigadelic(H)のランダムでした。トリルがあるとき全て同時押しに見えることがあって、その瞬間「これが横認識か!」と気付けました。

ちなみに、今は横認識をしてーーなどということはあまり考えていません。何より「見える」という認識に変わった、という感じでしょうか。

☆10以下の難付けなどを推奨されている方もいましたが、僕自身としては全くしませんでした。難付けよりも寧ろ初見でFCを狙ってみたり、鳥を出せないか狙ってみたりなど、上手くなるために触ることはせず、実力の確認に触れた程度でした。後は判定確認や指慣らし、でしょうか。

○☆12に触れる段階が一番上達を感じた期間

Rootageのステップアップではレベルの減少が非常に緩やかになっていて、ほぼ全クレ☆12の譜面を触る羽目になっていました。全体的にステップアップ全クリするまでの4/5ぐらいは☆12で、残りはクリアできる☆12か、間に差し込まれた☆11をやっていた印象です。そりゃもう常に今までとは全然違う物量が降ってくるため、ヒィヒィいいながらプレイしていました。



(時折顔を出すミッションで焱影だった時には唯一のオアシスに感じました)

けどそれが結果的に良かったようにも思えます。もちろんクリアできないことが多かったですが「これならEASYじゃなくても出来そう」「ランダムで最後を捌きやすくなれば抜けられそう」「皿地帯の鍵盤を取りこぼさなければクリア出来そう」といった、余裕は無いけど何とか付いていける、という状況を常に作れたのが大きいです。

九段にとってみれば結構、☆12を触るのって億劫だと思うんです。けどステップアップなら1クレ内で常に挑戦し続けることが出来ますし、元々三曲(時折四曲になる特典を貰えたりしました)なので閉店してもいいという感覚になれるので、今作のこのモードは結構おすすめ出来るんじゃないかなと思います。





そんなこんなで十段合格時、☆11(上)、☆12(下)のクリア進捗はこのような感じでした。あまり触れられていないようにも思えますが、十段になった今でも練習楽曲だと思えるぐらい、☆11は数が多くなりましたし、難しい譜面も沢山あると思います。

○EASYについて

元ギタドラ勢としてはEASYの存在がずっと理解できずにいました。「何故そんなものを付けてプレイするんだろう。緑ランプなんてもう一度やることになるから二度手間なのに」としか認識していませんでしたし、そもそも4曲目にいくための保険としか考えていませんでした。

それが☆12に触れる段階に入ったときに理解したのですが、ようは目標の細分化でした。紫、緑、赤とランプ更新を、段階を踏んで細分化すれば、目標が壁ではなくて階段になります。自分はそれを焱影をクリアしたときに気付けました。☆12挑戦段階なら、もっと進んでEASYを付けていいと思いました。

そしてEASYをつけてもゲージが減る箇所というのは、自分が特に苦手な箇所ということになります。そういったことを視覚化するための要素としても、EASYはいいなと感じました。

○モチベーション維持について

モチベに関しては人一倍高かったーーというより、単純な人だから維持出来てたとも言えます。

というのは、やっていて常に楽しかったんですね。やればやるだけ上手くなることは分かっていましたし、スコアが1でも伸びたら、BPが1でも減らせたら大収穫です。例えクリア出来ずにランプが点滅しても、沢山楽曲があるわけなので、未プレイよりも全然良いわけです。

そして何より、継続出来れば昨日の自分よりも下手になることはないです。なので、上手くなるに決まっているんですよ。

あとはランカーたちの動画を観ることが増えたのもありますでしょうか。DOLCE.氏の定期配信を観て自分もプレイしたくなってゲーセンに行く、なんてことも結構ありました。あと個人的に紅茶さんのキャラクターが大好きです(動画プレイ画面左下)。


僕には音ゲーマーの友人は既に近くにはいないので、常に一人です。なので、友人がいる方はもっとモチベを維持できるんじゃないかなと思います。ゲーセンで出会った仲間たちとの交流が出来る方は、そういった方と張り合う、なんてのも良いと思います。僕は超絶人見知りで恥ずかしがり屋なので、そういったことは出来ませんでした。

○余談とか

振り返ってみてすんごい長く感じた、というよりも、九段から十段に上がれるまでの間、出来るようになったことが沢山増えたという実感の方が強い印象があります。

例えば当時こんな記事を書いていたサンパラも、☆12を触れるようになった段階でラストの物量を見切れ、そのままクリアにこぎ着けました。「見える! 見えるぞ!」とプレイしながら叫びたくなったほどです。そうやって毎回自身の成長を感じられるプレイが出来たのが、ずっと楽しいと思えたまま続けられた理由かもしれませんね。

さて、次は中伝だ! ーーとその前に、家にある家庭用の十段を全て合格することを目指してみます。EMPのクッキー、越えられるかなぁ……。

○参考にしたサイトなど

とにかくリンクをぺたぺた貼っておきます。ありがとうございました。